絶対に役に立つ~頭の片隅に法則を~③
この章3回目になります。
1,2もありますので読まれてない方は以下からどうぞ。(1だけ貼っときます)
早速始めていきたいと思います。
もくじ
ピグマリオン効果
これは前回の「認知バイアス」に関連すると思われるのですが(賛否あります)、実験者(日常においては指導者、上司や先生等のような指示を出す人)が被験者(指示を受ける側、生徒、社員等)へもたらす効果です。
簡潔に言うと「人間は期待された通りの成果を出す」傾向にあるというものです。
今まで本ブログでは対「自分」へのメソッド等を主に書いてきましたが、これは対「人」です。
アメリカ合衆国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールが実験を行いました。
1964年春、教育現場での実験として、サンフランシスコの小学校で、ハーバード式突発性学習能力予測テストと名づけた普通の知能テストを行ない、学級担任には、今後数ヶ月の間に成績が伸びてくる学習者を割り出すための検査であると説明した。
しかし、実際のところ検査には何の意味もなく、実験施行者は、検査の結果と関係なく無作為に選ばれた児童の名簿を学級担任に見せて、この名簿に記載されている児童が、今後数ヶ月の間に成績が伸びる子供達だと伝えた。
その後、学級担任は、子供達の成績が向上するという期待を込めて、その子供達を見ていたが、確かに成績が向上していった。
報告論文の主張では成績が向上した原因としては、学級担任が子供達に対して、期待のこもった眼差しを向けたこと。さらに、子供達も期待されていることを意識するため、成績が向上していったと主張されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
これは最後にあるように教師に期待されていることを自覚した結果と言われています。
でもこれって、全部「嘘」ですから本当は期待なんてしてませんよね(笑)
なので教師が生徒にもたらした「認知バイアス」とも考えられます。
上記の実験は成績が上がる「良い効果」をもたらしますが、逆に教師が期待しないことで成績が下がるというような「ゴーレム効果」というものもあります。
対「個人」であればとても有効です。ある程度は良い方向にも悪い方向にも導くことができます。
今後心理的技法など紹介するかもしれませんが「悪用ダメ!ぜったい!」でお願いします。
コールドリーディング
↑を書いてて思い出したのでコールドリーディングについて少し書いていこうかと思います。
どっかの記事で少し触れたことがあると思いますが(もしお時間ありましたら記事全部読んでもらえるとかなたが喜びます(笑))簡単に言うと「相手を信じさせる話術」です。
外観を観察したり何気ない会話を交わしたりするだけで相手のことを言い当て、相手に「わたしはあなたよりもあなたのことをよく知っている」と信じさせる話術である。「コールド」とは「事前の準備なしで」、「リーディング」とは「相手の心を読みとる」という意味である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コールドリーディングについてはwikiを見れば大体分かります(笑)
これも使いこなせる人が悪用しようと思えばいくらでも悪用できますよね。
習得は難しいですが・・・ちなみに「コールドリーディング」と知らずに無意識にこれを使っている人もいます。
「相手の顔色を伺う」とかもコールドリーディングに当たり前に含まれますからね。
服装でも癖でも様々なモノから相手の情報を得て、その情報を得ていることを悟られずに相手に話すと・・・「私は霊能者だ!超能力者だ!」と言っても信じられます。
ちなみに事前に調べるのはコールドリーディングではありません。ただのズルです(笑)
最近「U-NEXT」で海外ドラマを見てみようと思って(今まで海外ドラマというものを見たことがありませんでした)たまたま「メンタリスト」っていう作品を1話見てみたらコールドリーディングを使う人が主人公でした。
時間がなくまだ1話しか見てないのですがコールドリーディングって言葉は今のところ出てないけど確実にコールドリーディングを使ってます。
「文章で見てもよく分からない」って人は見てみてください。
ちなみになかなか面白そうな作品で、かなたは全部見ていこうと思ってます。
U-NEXTとはかなたが契約中のVOD(ビデオ・オンデマンド=動画配信サービス)で色んな映画・アニメ・ドラマなどが見れるものです。
無料期間がありますのでがんばれば「メンタリスト」全話見られるかもです(シーズン7まであります)
海外ドラマについては全く知りませんのでおすすめがあれば教えてください(笑)
ハインリッヒ(1:29:300)の法則
これは工場や現場等、安全教育のときによく使われてます。
他にも自動車免許の講習で使われるときもありますので聞いたことがある人も多いかもしれません。
簡単に言うと「事故の発生についての経験則」です。
アメリカの損害保険会社で技術・調査部の副部長をしていた「ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ」が数千件の労働災害を統計学的に調査した結果、この法則を導き出しました。
「1:29:300」というのは1件の重大な事故の背後には29件の軽微な事故が発生していて、またその背景には300件のヒヤリハットが存在するということです。
「ヒヤリハット」って聞いたことがない人もいますよね。
これは「今もうちょっとで事故ってた・・・」(ヒヤリ)とか「単純作業ばかりしていてぼーっとしていたら機械に巻き込まれそうになっていた」(ハット)みたいな今回は事故にならなかったけど、危うく事故になっていた、というようなことです。
言い方を変えると労働災害の事故発生は300件のヒヤリハットがあって、次に29件の軽い事故(傷害)が起き、最後に重大な事故が起きるとなります。
この法則から
- 災害を防げば傷害はなくなる
- 不安全行動と不安全状態をなくせば、災害も傷害もなくなる
という教訓が導き出されています。
不安全行動とは「入口が遠いから柵を乗り越えていこう」というような客観的に見たら危険要素があるようなことです。この場合足を滑らせて落ちる危険性がありますよね。
不安全状態は「この柵すごい錆びてボロボロだ・・・」というようなまあこれも普通に考えて危険が潜んでいる状態です。
この二つが合わさると確実に事故につながります。
錆びてボロボロになった柵を乗り越えようとすれば柵が壊れて落下するのは目に見えますよね。
ただ「1:29:300」自体は数千件の経験則であり根拠的には弱いので現在は他の研究者によってもっと多くの事例から導き出した「600:30:10:1」や「400:80:50:3:1」の法則といったものが生まれています。
こういう風に昔の説を研究してより精度の高い結果を出したり、結果実は間違っていることが分かったりすることはしょっちゅうあります。
ただこういった研究が人類や文明を発展させます、これこそまさに「温故知新」ですね。(温故知新については本ブログ「先人に学べ!!悩みは全て先人が解決してくれた 孔子編」をご覧ください)
最新を追い求めることも必要ですが原初を読み解くことで分かることはとても多いです。
おわりに
最後のハインリッヒの法則は事故についての法則ですが、これを成功哲学として捉える考え方もあります。
「1つの大成功をした人はたまたま大成功したわけではなくて、その前に29の小さな成功があり、その背景には300の成功に向かうための行動を起こしている」
確かに「大成功」をするにはこうなっていてもおかしくないなあ、と思いませんか。
当てはめようと思えば何にでも当てはめられるんじゃないかと思います。
こういった柔軟な発想ができることは自分を助けます。
正しい知識は確実に必要ですが、それだけに固執せずそこから何かを生み出す「知恵」を育んでいければ人生を豊かにしてくれるでしょう。
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他にも保険や事業計画書の作成法など書いてます。興味があればぜひ。